2018年4月26日木曜日

ブルガリアの国民投票の失敗を繰り返さないために日本に必要なこと


私は勉強会などで「国民投票は触れてはいけない恐ろしいものではない」とお伝えしております。しかし、当然ですが全ての案件を無条件で国民投票にかけるべきだとは私も思っていません。

2013年に行われたブルガリアの新規原発の建設の是非を問う国民投票はやるべきではなかったのではないかと思っています。というのも、設問にある「新しい原発」が何を意味するかが明確ではなかったからです。ロシア寄りの政党と、ヨーロッパよりの政党が別の場所に原発を建てたいと考えていました。ヨーロッパ寄りの政党にとって、新しい原発の意味するところはコズロデュイ、ロシア寄りの政党にとっての新しい原発はベレネというところでした。

この「新しい原発」というのは、政権につく政党によってその結果を自由に使えてしまうのです。

そこでコズロデュイとベレネどちらかにしか賛成していない多くの人はボイコットを選択し、結果、投票率は20%に留まりました。

有権者の投票によって、導き出される道筋が明確でなければ、国民投票の体をなしません。

日本で国民投票にかけられようとしている自衛隊の加憲ですが、同じように有権者の投票によって、導き出される道筋が明確ではありません。


 安倍晋三首相は5日の衆院予算委員会で、憲法9条1、2項を維持して自衛隊を明記する自身の改憲案に関し「自衛隊が合憲であることは明確な一貫した政府の立場だ。国民投票で、たとえ否定されても変わらない」と述べた。自衛隊明記案が国民投票で否決されても自衛隊の合憲性は変わらないとの考えを強調した。
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20180206/k00/00m/010/057000c

そして仮に改憲されたとしてもまた「何も変わらない」というのが安倍さんの主張は、どちらに投票しても変わらないことになり、膨大な予算と労力の無駄に終わってしまうのではないかと危惧しています。

投票によって導き出される道筋を明確にするために、「戦力の不保持を定めた9条二項を変更し、自衛隊を保持すると明記するか」など設問を改める必要があります。