2014年4月23日水曜日

ドイツの脱原発失敗説に反論~原発神話から覚めない日本~


​よく読まれているようでしたし、
ちょっと突っ込みたいところ満載なので書いちゃいました。
時間がない人は最後の方だけ読んでいただければと思います。


趣旨としては「ドイツの脱原発は失敗でした」という内容が書いてある。

元記事↓
脱原発は「高価なアイスクリーム」だった
~再生可能エネルギーのバラ色の夢から覚めつつあるドイツ~




 太陽も風も無料で、しかも無尽蔵にある。それを利用すれば、安くてクリーンな電気が手に入りますよと言われれば、誰でも喜んで飛びつく。しかし、現実としては、電気はどんどん高くなり、脱原発の決定以来、毎年CO2の排出量が増えている。


これは事実である。ドイツの電気代はどんどん高くなっているし、2000年を基準に計画的に20%ほど減らしてきたドイツの温室効果ガスの排出量はここ数年増えている。ちなみに日本は減らすどころか2000年を基準に8%も増えている。

しかし、もっと突っ込んだ話をすれば、原発を止めるということは「核のゴミ」放射性廃棄物をこれ以上増やさないということになる。ドイツでは最終処分場が決まらずに膨大な放射性廃棄物行先に困っている(日本も)。温室効果ガスの削減ももちろん大切だが、もっと厄介で10万年先も危険な放射性廃棄物をできるだけ増やさない方が先決ではないだろうか。

そして電気代は上がっているが、再生可能エネルギー導入のおかげで、雇用も増え、世界の風力発電メーカーのTOP5にドイツの企業シーメンスとエネルコンが入っている。

日本の原発が実は危険な状態で動いていたことが発覚したため、今は一基も動いていないのだが、その影響で火力発電をたくさん動かしている。安倍さんの進める円安のおかげで、燃料費が高騰して日本も電気代値上がりしてるが、再生エネルギーにすれば、将来的にもっと電気代が下がるのに。

再エネを発電している人は、それでも助成金で儲かるのでよいが、負担しているのは、再エネ産業に投資するお金も、パネルを取り付ける持ち家も持たない庶民がほとんどなのだから、不公平な話ではある。

これは確かに不公平なので、失敗をもとに対策が施されるだろう。

ドイツの冬場には、日も照らず、風も吹かない日は結構多い。そして、冬場こそ電気の消費量はピークになるのだ。そのため、現在、ドイツの発電施設の総容量は、ピーク需要の2倍以上(18000kW)と、完全な過剰施設になっている。

ここに書いてある通りドイツは発電施設は十分にあり基本的に電気を輸出している国である。
「電気が足りないからドイツはフランスから電気を輸入している」という話もあるが、足りないからではなくて安いからだ。原発は発電量を変動させることができないため、電気が余った時には隣国のドイツに安く買ってもらっているのである。ドイツは実際に輸出入を合計すれば輸出が大幅に上回っているが、対フランスで見れば輸入の方が多い。

ドイツは省エネにも同時に進めているので、ドイツの冬の電気消費量のピークは徐々に低くなっていく。それよりも冬に深刻なのはフランスで、2013年には電力不足でドイツから電力を買っている。
※オルタナ(http://www.alterna.co.jp/8295)より 


 環境主義者や反原発派の人たちは、「偶然に頼った電気」という太陽光と風力の、エネルギーとしての致命的欠陥に一切触れないが、なぜそれを無視したまま話を進められるのかが分からない。ときどき停電になっても、それは別に構わないと思っているのだろうか。

再生可能エネルギーは風力と太陽光だけではない。バイオマスや水力も再生可能エネルギーで安定してエネルギーを生み出すことができる。現にドイツは昨年の暫定値でいえば再生可能エネルギーで23.4%生み出しているが、風力に次いで、バイオマス、太陽光、水力、家庭ごみと、いろんな方法が組合わせられているのだ。日本ならこれに地熱発電などを安定的再生可能エネルギーとして活用することができる。
※ドレスデン情報ファイル(http://www3.ocn.ne.jp/~elbe/kiso/atomdata01.html

放射性廃棄物の処理はどうするのか?
原発事故のリスクはゼロになるのか(原発は100%安全なのか)?
この致命的欠陥を解決できないまま再稼働の話を進められるのかがわからない。
また事故が起こっても、それは別にかまわないと思っているのだろうか。




 再エネ構想は夢があって楽しいが、少なくとも日本の政治家は、ドイツで起こっていることをちゃんと見た方がよい。

これは最後の文章なのだが、うん。

原発で大失敗した日本の現実を見て、日本と同じ轍を踏まぬように頑張っているドイツ。
そのドイツを見て「脱原発なんて夢物語ですから。日本の政治家は現実を見たほうがいい!」

っておいおい…日本の政治家はまず、ドイツの失敗より日本の大失敗をちゃんと見たほうがいいんじゃないの?原発事故でどれだけ被害があったか覚えているのか。

実際に、賠償額、事故の収束費、中間貯蔵施設等々で私たちの電気代と税金が使われている。 
今現在までに、確定しているものだけで13兆円かかっている。 (4月12日大島堅一さんよりhttp://shibaken612.blogspot.jp/2014/04/blog-post_14.html
まだ収束していないので、この数字はどんどん増え続ける。
もちろん減ることはない。お金に換算されているものだけでこれだけの被害があるのだ。
故郷を原発に奪われるという無念は誰も償うことはできない。


つまりこの記事はある一面では正しい。
ただこれだけでは不十分だ。
この記事で触れられていないポイントを最後にまとめよう。

・脱原発政策は「緑の党」だけでなく国民が望んだ選択である。
→国民が望めば方向性は変わる。しかし変わっていないのは脱原発政策が支持されているからである。
・補助金はだれのところに行きつく?
→雇用を生み、巡り巡ってドイツ人のもとに戻っている。
・co2は増えているが、放射性廃棄物は増えずにすむ。
→どちらの方が深刻?
・「太陽光」と「風力」だけが再生可能エネルギーは不安定なものだけではない。
「バイオマス」や「水力」などもある。
・原発の致命的な欠陥に触れらていない。
放射性廃棄物の処理はどうするのか?
原発事故のリスクはゼロになるのか(原発は100%安全なのか)?


ちなみにドイツの番組で日本がどんな風に言われてるか知ってますか?
「日本では、エネルギー政策の将来について議論する伝統がありません」↓