2015年2月26日木曜日

2.28「CrossTalk 住民投票@なかの」に登壇致します。



2月28日にはこちらで、各地の住民投票運動を先導してきた方々と一緒に僕もお話しさせていただきます。中野区の方。住民投票など政治への関わり方について、興味がある方は是非!

以下 やぎうらさんの文章です。 _____________________________

今月末に「CrossTalk 住民投票@なかの」と題して、イベントを開催します。

近ごろ、日本全国で地域の問題を直接住民に問う「住民投票」を実施する自治体が多くなってきました。

僕自身も3年前の「原発」都民投票を求める代表者のひとりであったという経緯があり、住民投票には人一倍こだわりと可能性を感じながら、これまで活動してきました。

しかし、住民投票になじみのない人からすると…

「住民投票って人気投票(ポピュリズム)になりがちでしょ?」
「法的拘束力ないのにやっても意味あるの?」
「選挙で選ばれた議員が政治を運営しているから、改めて住民に意思を問う必要なんかないんじゃない?」

こんな質問をこれまで数多く受けてきました。

では、お答えしましょう。

「なぜ住民投票なのか」

それも、僕だけではなく、3.11以降日本各地で広がった住民投票運動の経験者にそろって登壇してもらって、あらゆる角度から「住民投票」にテーマを絞って語りつくしていき、住民投票の意義、直接請求の進め方などをみんなで共有できるようなイベントにしたいと思っています。

ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています!

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『CrossTalk 住民投票@なかの』

場所:なかのZERO学習室B
時間:18:45~20:45 ※18:30開場
入場無料 定員40名

参加申し込み:info@yagie.netへメールしていただくか、このイベントページ上からお申し込みください
※メール申し込みの場合はタイトルを「クロストーク」として、お名前、連絡先、参加人数をお知らせください

当日連絡先:090-2554-6753(やぎうら)

出演:
やぎうら彰(元「原発」都民投票請求代表者)
丹治ひこ太(小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会世話人)
星丘匡文(原発埼玉県民投票共同代表)
大芝健太郎(ジャーナリスト)

司会:吉澤和芳

主催:Crossover なかの for Democracy
協力:みんなで決めよう「原発」国民投票
  「原発」都民投票の会
  原発埼玉県民投票準備会

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My friend reported on Yonaguni referendum 友達の与那国ルポタージュがすごくいいのでシェア



My friend Shoko report on the referendum that accept the base of japanese selfdefense force.



「Moist Roll Yonaguni」http://moistchocolat.com/index.htmlさんでロールケーキをいただいています。ロールケーキの島、与那国島に来ることがあったら絶対に寄って欲しいカフェ。不定休なので、奇跡的に開いていれば家も料理も作っちゃう孤高の天才シェフのテツさんに会えます。写真はChandraさん提供。

僕らと同年代でメディアで本格的に活動している彼女にとっても刺激を受けたのでシェアします。



【与那国島】ルポタージュ①序章:石垣から与那国へ。島の住民投票は今週の日曜日。 http://8bitnews.org/?p=4934

ルポ④まで出ています。



2015年2月24日火曜日

与那国7日目レポートと報道まとめ

2月23日八重山毎日一面

投票所を回り、引き続き話を聞いた。

15歳女子中学生
「投票するのに、緊張した。自分で考えて決めた。友達ともちょっと話をしたりした。島に帰ってくるかどうかはまだ、考え中。高校に行くために、島を出るのは楽しみ。」

中学生に投票権は早すぎるという指摘があるがどう思うか。

「確かに中学生には早いと思うけど、自分なりに投票することができた。」

一度高校に行くのに、島を離れるそうですが、どんな与那国が残ってて欲しいですか?
「平和が一番。」
一緒に来ていた友達は
「自然がいっぱい残っていてほしい」と答えた。


投票後、男性の話。
「全員ではないが、この島の人たちは議論が好きじゃない。好きじゃない。というか、できないのかもしれない。意見を持っていない、持ちたくない。考えたくない。相手の気持ちを理解しようともしない。」


外国人参政権について与那国町議会で議論されたり、疑問視しているメディアが多いのだが、当の与那国町民は、このことについては永住外国人は「5人しかいない」からか関心があまり高くない。

ただ、この問題は人数が少ないがとても重要な問題である。
当の与那国に住む永住外国人に話を聞いた。

「そもそも自衛隊の基地を建てるか建てないかという問題は、島で毎日過ごす生活に関わります。もちろん私は外国人として自覚していますが、私は日本人と結婚して、日本人の子どもを持つ母親ですし、16歳から日本に来ていて、日本にいる期間の方が母国より長くなりました。この問題は賛成であろうが、反対であろうがとても大事な問題です。私はこの島が大好きです。特に、子育てにはとてもいい。どの家でも愛情を持って遊ばせてくれて、のびのびと育てられる島。台風が来て、物資が少なくなっても、物々交換などで、支えあって生きています。みんな顔見知りでほっとけない性格、先週に「迷い人」の放送があったのですが、その時は賛成反対関係なく、みんなで探した。島はそういう素晴らしいところがある。自然なままでいい、不便なままでいい。協力すればなんでもできるはず。」




夕方にはBS11のニュースで投票所の写真の提供と電話で現地の様子をレポートさせていただいた。
<ウィークリーニュースONZE>放送時間:毎週日曜日 午後6時00分~6時55分 #bs11 http://www.bs11.jp/news/2143/

投票は19時に締め切られ、最終投票者数及び、投票率が発表された。


有権者数1284人
投票者数1094人

投票率は85.74%

前回2004年に行われた住民投票の投票率70.46%より高かったが、2014年に行われた町議会選挙 97.14%、2013年の町長選挙 95.48%よりは低くなっている。

20時から開票作業が始まった。


50票ずつ集計されるごとに速報版に丸が記入されていく。


そして結果が発表される。


一時は反対派がリードしていたが、結果は以下のとおり。

賛成 632票   (57.8%)
反対 445票   (40.7%)
無効    17票     (1.5%)
合計 1094票 (100%)


187票差で賛成派が反対派を上回った。前回の町長選でも自衛隊誘致についてが大きな争点になったが、その時は自衛隊誘致賛成派の外間町長が47票差で勝利した。その時よりも差が大きくなっている。

投票後、両派の集まりがあった。
反対派の集会で
「賛成派の人たちはこれで、反対派も諦めるだろう。と思っているかもしれないけれど、私たちは絶対に諦めない。次はレーダーの危険性を訴えて差し止め訴訟をしようと考えている。住民投票には負けたが、レーダーが危険であるという事実は変わらない。」と答えた。

一方、賛成派は
「今回の住民投票はやってよかった。反対派の挑戦に受けて立ち、住民の思いが確認できた。我々としては、思う通り議論が深まったと思うし、これから与那国は町民の思いを受けて、自衛隊誘致に向かっていくつもりだ」という。




今回は中学生や、永住外国人の投票権を認めたということで、内地のニュースで「異例」の住民投票として、取り上げられることがあるが、与那国では2004年に「合併の是非を問う」住民投票が行われた時も中学生や、永住外国人に投票権を与えていた。永住外国人の住民投票の参加資格は、昨年生駒市でも成立されている住民投票条例などで認められている自治体も少なくない。同じ地域で、同じように生活する住民に大きな影響を与える自衛隊基地建設についての是非に、国籍など関係ないことは明らかである。


この結果をどう受け止めたらいいのだろうか。政治家を選ぶ間接選挙よりも直接選挙で選ばれたこの結果の方が重い意味を持つ。住民が選んだ自衛隊基地建設を進める方向に進むのは当然だろう。

しかし、賛成反対派による個々のアピールは行われていたが、公開討論会などの両派に開かれた場所で討論をする機会がなければ、声の大きな陣営や資金力のある勢力に町民が流されてしまうこともある。ましてや「票の買収」が今回の住民投票のみならず、普段の選挙でも恒常的に行われているという話を聞くことも少なくない。これらの問題がなかったのか、検証を早急に行っていく必要があるだろう。

住民投票の本質は主権者である住民が決定権を持つことによって、知り、考え、議論をして決める、そしてその結果に責任を持つ」というプロセスにある。このプロセスがきちんと行われたのか。今回の住民投票で「自衛隊誘致」の優勢が明らかなった。しかし、そのプロセスに問題がなかっただろうか。

もし、議員や役人のいいなりになったり、お金の力によって、住民の意見がねじ曲げられているような、住民投票の本質が守られていなかったとすれば、この住民投票の結果も根拠のないものになってしまう。今回の住民投票で両派による意見交換が行われたのかも重要だ、そして特に「買収」によって住民の意見がねじ曲げられていないかきちんと検証しなければならない。勝負はついても、そこにルール違反があれば、勝敗は無効になのは当然だ。そのルール違反を指摘する町民も賛成反対の両派からいて、少なくない。ルールに則ってやっていることは「勝敗」よりも大事であることも言うまでもない。ルール違反がなかったのか賛成反対の両派から検証する必要がある。

ただ、今回は主権者である住民が「自衛隊基地建設の是非」というただ一点について問われ、問題も指摘されたが、「誘致したい」という人が多かった。これは現時点で紛れもない事実で、この結果の責任を負うのはやはり住民ということになる。基地建設は進むだろう。ただ、これから先、もしも住民の多くが意見を変えて基地建設反対に転ぶことがあるかもしれない、その時にもまた主権者である住民の声に従うべきである。


高校卒業時に与那国島が夢の島だったことは前にも書いたが、それはただ西の果てであるという理由だけであった。そして、今回は「住民投票がある」いう理由だけでこの島に来た。9日間の短い滞在だったが「今回の住民投票がどう活かされていくのか取材を続けたい」というのを言い訳にして、この島にまた来たいと思う理由がたくさんできた。この辺はまた後日ゆっくり書きたいと思う。




テレビ東京 映像付き
揺れた国境の島 「住民投票」が残したもの
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/newsanswer/newsl/post_84882/

琉球新報
<社説>与那国住民投票 複雑な民意を踏まえよ
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-239305-storytopic-11.html

沖縄タイムス「離島苦」賛成後押し 与那国住民投票
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=104275


朝日新聞
投票した中学生「将来考えた」 与那国島で住民投票
http://t.asahi.com/hbsr

朝日新聞
自衛隊配備「賛成」多数 沖縄・与那国の住民投票
http://t.asahi.com/hbqw

NHKニュース
与那国島 自衛隊配備に賛成が多数
http://nhk.jp/N4Hw6ZFE

読売新聞
与那国住民投票 国防を地方政争の具にするな : 社説
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150223-OYT1T50139.html?from=tw

夕刊フジ
与那国「陸自配備」住民投票で賛成多数 反対派工作に反発か
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150223/dms1502231531005-n1.htm

ハフィントンポスト
与那国島の住民投票「自衛隊配備に賛成」が過半数
http://huff.to/1zYfjrc

TBS News
「与那国住民投票、“島二分”残る対立」 http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2428525.html

Independent Web Journal
2015/02/22 【2・22与那国で自衛隊配備の住民投票開始】「賛成する人は、戦争を知らない」 〜戦争体験者、牧野トヨ子さん(92)にインタビュー http://iwj.co.jp/wj/open/archives/234919

IRORIO
陸上自衛隊配備の与那国町住民投票、有権者数の増減を調べてみる http://irorio.jp/agatasei/20150223/207705/




2015年2月22日日曜日

与那国6日目 投票日レポート

今日の沖縄タイムスの一面にも与那国住民投票が取り上げられています。



朝6:30にかけたアラームで、眼を覚ますと雨音がする。せっかくのバイクを借りたのに、こんな雨では走れない。困って動き出せずにいると与那国について取材している方が車に乗せてくださるということで、ありがたく乗せていただいた。租内、比川、久部良と周り、投票所の様子を撮影してきた。前回の町議選の投票率はなんと97.14%。明朝の雨もあったが今回も90%は超えるのではないか。島の中で無差別に話を聞いても「投票に行かない」という人は一人しかいなかった。

午後9時頃には大勢判明する予定。


投票時間は本日2月22日の午前7時から午後7時


中学生(41人)にも投票権が認められている。


租内地区 投票所 構造改善センター
有権者数 800人




久部良投票所 投票所 多目的集会施設
有権者数 381人




比川地区 投票所 比川公民館
有権者数 103人

投票を終えた50代の男性は「反対に投票した、自然豊かな島を守りたい、自衛隊を誘致しても栄えるのは一時だけ、沖縄のコザを見てもそれが明らか。親の世代では台湾との貿易で栄えた。今でも台湾、中国からの観光客も多い。自衛隊を配備することは、いらない緊張を生むだけではないか。2004年の住民投票ででは石垣との合併を迫られ、石垣に頼らないでやろう。という考えだったが、今回は自衛隊に頼るかどうかが問われている。」

別の男性は「賛成、反対はちょっと…(口をつむぐ)、今は島の中で議論がされづらいところがあるけれど、これからはもっと自分たちでいろいろ考えて話し合いができたらいいなと思う。」

投票終了まであと3時間と少し。



今日はBS11の18:00からのニュース番組に電話で出演させていただきます。BSのある方は是非ご覧ください。






報道まとめ

沖縄タイムス
与那国住民投票:是非めぐり最後の訴え
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=104173


時事通信
陸自配備の是非問う=住民投票始まる―沖縄・与那国
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150222-00000011-jij-pol

TBS動画ニュースサイト
「与那国島、自衛隊配備の賛否問う住民投票進む」
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2426988.html







与那国5日目レポートと各報道まとめ

八重山毎日新聞 2月21日一面
「陸自基地建設にノー 総決起集会で意思示す 住民投票を成功させる会実行委」


与那国では、フリージャーナリストやメディアの方々にお会いした。今までのヨーロッパでの国民投票などの取材は競合する人はいなかったので、ほぼ唯一のメディアだった。でもこの与那国の「住民投票」ではいろんな人が、いろんな角度から描いているのを見て大きな刺激を受けている。ライバルなんておこがましいが、俄然やる気が出る。

久部良漁港では毎日朝8時から、その日釣れた魚の切り分けと発送が始まる。


宛名を見ると、青森、茨城など全国に発送されていることが分かる。
写真で並んでいるのはカジキマグロ。大きいものは100キロも超えるそうだ。漁業もまた与那国の根幹産業の一つである。あんなに大きい魚をあっという間に切り身にしていく職人技は見ていて気持ちがよく、いつまでも飽きない。

僕らが包丁さばきに見とれていると…いや美味しそうに覗き込んでいるのがばれてしまったのか。「食べてみるか?」と味見レベルではなく、食べきれないほどビニールの上に豪快に切り分けてくれた。甘めの刺身醤油と一緒に。

みんなでだいぶ食べた後。最初は山盛りだった。


究極の地産地消。新鮮そのもののカジキマグロは普段食べている刺身とは食感がまるで違って、プリプリしていて美味しかった。その土地のものをその土地で食べる。贅沢な美味しさだった。

その後は少し歩いて基地建設予定地へ。


漁港のある久部良集落のすぐ近くであることに改めて気付かされる。

ありがたいことに自転車をお借りできたので、それで島内を回ろうと思っていたのだが、いかんせん時間が全然足りないので、とりあえず1日だけバイクを借りて、明日の投票所3カ所を下見して、取り置きしてもらっていた八重山毎日を受け取った。途中、賛成派の2台の街宣車を見かけた。




夕方には賛成派の集会が19時から租内にて行われるということで伺ったのだが、こちらも沖縄タイム、与那国タイムで30分遅れで始まった。

自衛隊に賛成する会の金城信浩(しんこう)会長、糸数健一町議会議員、外間守吉町長らの投票前日最後の挨拶があった。

自衛隊誘致がどれだけ島に利益をもたらすのか。レーダーの危険性はゼロではないが、WHOの基準以下だということ。町長選、町議会戦で何度も決着がついたと思われた「自衛隊基地建設誘致」の最後の戦いとして、絶対に勝つと語気を強め、



最後は参加者全員で「頑張ろう!」と3回唱え盛大に幕を閉じた。



外間町長に「なぜ、もっと早く住民投票にかけなかったのか?」と聞くと、
「私はもともと住民投票自体に否定的で、政治は議会と首長が決めるべきだと思っているから、もし住民投票にかけるとすれば、これを否定する形になるからだ」と言う。

参加者にも話を聞いた。
30代男性
「2004年の合併をとう住民投票は議員で話し合って決めたことなので、あまり大きくはならなかったが、今回は住民から出てきたので盛り上がっている。自分は基地建設に賛成。去年の11月に台湾から日本人の密輸入者がやってきた。その密輸入者は武器を持っていなかったが、もし武器を持っていたら…と考えると怖い。だから安全保障の面で自衛隊基地建設には賛成」

女性
「責任のとれない中学生に投票権を与えることには反対。工事関係者とも、自衛隊とも関わりがないから、利害関係はないけれど、自衛隊誘致には賛成。必要なものは必要。賛成反対で話し合ってもかみ合わず、それぞれの主張を信じている。このような議論は嫌だ。」

10代男性
「普段はない投票権が与えられるということについて、どう思いますか?」
「正直、戸惑いを感じたが、成人してからじゃなくて、成人する前に意見を主張したり自分の一票を投じることは良い経験だと思う。周りに惑わされず、自分の意見を持って投じるたい。私は自衛隊が来ることによって、人口が増えるから誘致に賛成。」

50代男性
「自衛隊が家族でやってきたら部活でバレーやサッカーができるようになって、団体行動が学べる。また色々な経験を積んだ自衛隊が来ることによって、そこから学べることも多い。はっきり言って、レーダー基地についてはどちらもあまり詳しくはないと思う、真剣に考えていない。お金は実際には一部の業者にしか落ちないけれど、それでも工事関係者が300人から500人くらいやってくる。そこでお金が落ちる。ただ店も品物も少ないから、物価が上がるかもしれない。これは与那国の人にデメリットになると思う。」

賛成派の会の後、また別のある移住者の女性に話を聞いた。
「今、与那国の人たちは、何か上から降ってくるものに頼りすぎているのではないか。過疎の問題も自分たちで知恵を出し合って本当は解決できるのに、お互いの欠点を見つけあっていても駄目。お金に飛びついたり、自衛隊に飛びついたりして、踊らされてしまっている。自信のない人はつい何かに頼ってしまう。もし自衛隊が来ることになっても、最終的に自立できるようになればいいと思う。島の人は強い。なにがあっても自立するのに遅すぎることはない。」

とうとう22日、与那国島は運命の投票日を迎える。

与那国では、住民投票を通じて政治を自分のものとして考え、議論を重ねられているか。情報を吟味できているか、不安を掻き立てられていないか。「正しい・間違い」を超えた両派の理想のビジョンを描けているか。基地建設の賛成反対がイデオロギーの問題にすり替えられてしまっていないか。自分の理想の世界はどちらに投票することによって実現できるか。そして、その結果をどう受け止めるのか。島の将来をどうするのか。町長や議員ではなく、島民一人ひとりが問われている。どちらが勝つにしても、この結果は町長選より、議員選より重い。

関連ニュース

琉球新報
陸自配備問題 与那国、あす住民投票 -  - 沖縄の新聞、地域のニュース http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-239226-storytopic-3.html

日本経済新聞
陸自配備、22日に住民投票 沖縄・与那国島

読売新聞(YOMIURI ONLINE)
陸自部隊配備是非問う、与那国町あす住民投票 : 最新ニュース :  http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20150221-OYS1T50005.html?from=tw



2015年2月21日土曜日

与那国4日目レポートと各報道まとめ

2月20日の沖縄タイムス


朝はワンコの「彼」との散歩から始まる。定点観測。何か昨日と違った動きはないかを確かめる。天気が良く、海の青さもいつもより際立っていた。



午前中には記事を書き、午後には基地建設反対派の街宣車の運転をさせていただいた。町を走ると知り合いばかり、わざわざ、外に出てきて手を振ってくれるおじーや、おばーもいる。それにしても人が住んでいないと見られる家も多い。一時は12000人いたと言われる人口は徐々に下がり続け、現在は人口1500人を切っている。「自衛隊誘致しなければこの人口流出を防げない」というのが賛成派の主張である。

ただ町を二分するこの「自衛隊基地建設」住民投票で民意が問われぬままに、すでに町長と議会の決定によって建設が進められている。その予定地も街宣の途中通ることになる。


かつては南牧場と呼ばれ牛や馬がここで飼われていた。
今は木や草を刈られてむき出しになった赤土が、海風にさらされて舞っている。

反対派の男性から話を聞いた。
「自分は基地建設に反対。この住民投票で問われているのは自衛隊についての是非だが、一番の問題はレーダーだ。健康被害が心配されている。タバコや携帯電話の被害と比べられるが、バカにするな。と言いたい。いざとなれば、タバコも携帯電話もやめられるが、レーダー基地はできてしまえば撤去できない。」



16時からは「ふがらっさ製糖工場」というイベントが開催された。1961年から操業を始めた製糖工場が一度取り壊されることになり、従業員や、島外から手伝いに来ている援農隊に向けて映画の上映会やライブなどが催された。

町の根幹産業の一つ、サトウキビ加工の過程を工場の男性に説明してもらった。
 

このイベントには援農隊の人を中心にJAの人、役場の人、農家の人など述べ100人以上が参加していた。


プログラム的には夕方19時から、基地建設反対派による決起集会が行われる予定であったが、沖縄タイム、与那国タイムということで19:20頃から始まった。

まずは住民投票を成功させるための実行委員会委員長の上地国生さんから「自衛隊配備に反対する主な3つの理由「戦争のための基地は造らせない」「レーダー基地の電磁波は受けたくない」「自衛隊の町にするべきでない」と熱く語った。

仲里利信衆議院議員や沖縄県議なども決起集会に訪れ「与那国の人たちは孤立無縁で戦っているわけではない。私たちも基地建設反対の思いを共にしており、応援している」と激励した。



投票日前々日で、緊迫したムードも感じるが、南の島の土地柄か、みんなで歌や踊りなども織り込まれ、最後はみんなで「がんばろう」と気持ちを一つにした。




琉球新報
陸自配備問題 与那国、あす住民投票
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-239226-storytopic-3.html

沖縄タイムス
陸自与那国配備 あす住民投票
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=104045

沖縄タイムス
与那国住民投票 投票結果後シミュレーション
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=104046

八重山毎日
陸自基地建設に「ノー」
http://www.y-mainichi.co.jp/news/26877/


毎日新聞
与那国町:22日に住民投票…陸自配備巡り賛否
http://mainichi.jp/select/news/20150221k0000m040088000c.html


朝日新聞
沖縄・与那国、陸自配備への賛否問う住民投票 22日に
http://t.asahi.com/hb79

News i - TBSの動画ニュースサイト
「自衛隊配備の是非、22日 沖縄・与那国町で住民投票」
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2425785.html

読売新聞
陸自部隊配備是非問う、与那国町あす住民投票
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20150221-OYS1T50005.html?from=tw

産経新聞
陸自配備めぐり22日に与那国町住民投票 賛否の訴え過熱
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150218-00000083-san-pol










2015年2月20日金曜日

与那国3日目

2月19日 八重山毎日の一面

八重山日報も載せたいので、どなたか持ってらっしゃったら見せてください。
07056469874

1日目ブログでも書きましたが、島内では買えないようです。



今日は久しぶりのベッドでぐっすり眠った。

朝から今日は1日作業。与那国到着前に済ませておくべき仕事が終わらなかったのもあって、ひたすらパソコンに向かった。

女将さんから《「与那覇 しづ」先生を語る。》をテーマの講演会の案内が来ていると教えてもらった。与那覇しづさんは与那国で尽力された有名な看護師だ。でもなぜこの重要な住民投票の前に開催されるのか、しかも「中学生歓迎」と書いてあるので必ず住民投票に関係があるのではないかと思い、参加することにした。

1時間以上前に会場の下見に行くと、スタッフと思しき若い綺麗な女性がいたので「今日のイベントで写真撮影や、録音をしてもいいですか?」と聞くと担当者から回答があるということだった。程なく若い男性がきて「講師の都合でお受けできません。」ということだった。残念だが、仕方がない。

会場まで時間があるので、また町に繰り出すと見覚えのある方が電話をしながら足早に歩いているのを見つけた。「ちょっと話を聞かせてください。」とお願いして話を伺った。

「この自衛隊誘致をテーマに、今まで一部の賛成派と一部の反対派が7年間も争いを続けてきた。住民投票なんて今更、という声もあるが、それでも初めて個々人の意思を示す機会である。防衛省は結果を無視すると言っているが、島民の民意を明らかにすることはとても重要である。今は街宣車による宣伝と、20日に行われる決起集会に力を入れており住民投票を成功させるために最後まで頑張りたい」と話してくださった。

ちょうどいい時間になったので、イベント会場に向かう。講師の方がいらっしゃったので、このイベントの趣旨について伺うと「今、与那国は住民投票で島が二分されてしまっている。そんな中、与那国を医療福祉の観点から、見直してもらいたい。自由奔放な意見を出して欲しい。」と答えた。

参加者は全部で25人ほど、ほとんどが与那国にお住いの方だった。
講師は惠 隆之介さん(拓殖大学客員教授・シンクタンク「沖縄・尖閣を守る実行委員会」代表)

詳細な日米の比較データや日本の中で沖縄が置かれている状況などについてのお話と、とNHKの「プロジェクトX」を編集したわかりやすい映像を軸に前半は進められ、後半は「海の武士道」という戦時下において、海に投げ出された敵兵を助けたというショートムービーが流された。

一つ気になったのは講演中、映像を撮っている報道陣や、写真を撮っている参加者も多く見られたことだ。ダメ元で映像が流れている間を見計らって、講師の方に改めて「写真を撮ってもよろしいですか?」と尋ねると快く許可をいただいた。前述のやり取りはなんだったのだろうか。



講演の最後は「中国が日本を狙っており、自衛隊誘致は与那国の財産を守るために重要である。」という内容で締めくくられた。

質問と感想で
「与那覇さんを利用されているような気がしてならない。あなたの主張を否定するわけではありませんが、こういうような形で語られることは時期的に非常に問題がある。」という会場からの意見もあがった。

講師の方から「この後、時間がある方は2次会でお話ししましょう。お酒の場でないとできない話がありますので」というお誘いがあり、ぜひ参加させていただきたいと思っていたのだが、これもまた前述の担当者の方に止められてしまい、また残念な思いをすることになった。

この様な考えさせられる講演会が行われていることは非常に有意義であり、講師の惠さんは、時期的に自衛隊基地建設のテーマに触れないわけにもいかず、自身の主張もしつつ、「自由奔放な意見を待っています。」という言葉通り、意見の違う参加者の主義主張も否定せずに進めていた印象を受けた。

講演会終了後、参加者から話を聞いた。
租内にお住いの男性
「町長選挙で結果が既に出ている。法的拘束力がないので、住民投票をやっても結局、結果は変わらない。」

与那国生まれ与那国育ちの女性
「住民投票は無駄なことだと思う。基地建設を公約に掲げた町長が勝ったのだからそれで良い。親の影響が大きいので中学生の投票権にも反対。私は自衛隊の誘致に賛成。それで、与那国が良くなっても悪くなっても租内に住み続ける。」






与那国2日目

2月18日の八重山毎日一面



夜中に風の音が気になって何度も目覚めたが、朝になって目が覚めた時にはさっぱり気持ち良く起きられた。今日からはある民宿を予約しているので、なんだかんだで3日ぶりのシャワーが浴びられることが朝起きた瞬間から楽しみ。

朝は曇り空。この時期は霞がかるのが通例らしい。それでも原色に綺麗な花と異国でしか出会えない植物は僕を楽しませてくれる。

お借りしたテントをたたんでお返ししようと思ったら、「また使っていいよ。共同売店に置いてもいいよ」というお言葉に甘えて、キャンプ場のある比川の共同売店に置かせていただいた。与那国の思い出になるくらい美味しかった昨日のパクチーのサラダを作りたい。共同売店でパクチーを売っているのを見つけて迷わず手にとり、店員さんに「パクチーを与那国の人はどうやって食べるのですか」と尋ねると、ツナ缶と一緒に和えると言うので、ウキウキした気分でツナ缶とトマトを買った。

ちょうど比川から、今日お世話になる租内まで車で行かれるという方がいらっしゃって、乗せてくださった。その方は自衛隊基地建設には反対。理由はいろいろが、自然が日々壊されていくことに悲しみを感じているという。民宿の前まで送っていただいて、しかも自転車も貸してくださるという話までしていただいた。

宿に入ると可愛いワンちゃんが激励をしてくれた。「ごめんなさいね、大丈夫?」と女将さんが暖かく迎えてくださった。午前中で普通はチェックインの時間ではないのだが、柔軟に対応してくださって大変助かった。20㎏以上になる荷物を置くと飛べるんじゃないかと思えるくらい体が軽くなる。

新しい土地に着いたら、とりあえず散歩をしたい。歩くことで感じる全てがその場所にいる意味だと思う。今の時代、世界中の記事がネット上で読むことができる。でも散歩はできない。google earth も street view もめちゃくちゃすごいけど、やっぱり散歩には敵わない。どうせ散歩に行くならということで、可愛いワンちゃんの散歩を申し出て、この町をよく知る「彼」と一緒にカメラを持って出かけた。道中で飛び込んでくる両派の張り紙や幟を見つける度にカメラを構えた。町の人にはよほど変な人と思われていた違いない。一方「彼」の方は曲がり角などでは必ずマーキングをしていた。彼も相当忙しいようだった。

少し歩けばナンタ浜という浜辺に着く。サンゴが流れ着く綺麗な浜辺だ。今は幸いシーズンではないので、客がいなくてプライベートビーチの装いだ。ワンちゃんと波打ち際をゆっくりと散歩する。ここには自衛隊が来る気配は全く感じられない。波の音が何度も響くだけだ。

散歩から帰って早速シャワーを浴びた。シャワーを浴びなくても別に死にはしないけれど、やっぱり気持ちがいいもんだ。髭も剃ったので4歳くらい若返った気もする。

記事を書きながら、女将さんからいただいたご飯に、共同売店で買ったパクチーとツナ缶にトマトを入れてポン酢をかけた与那国満喫のお昼ご飯を食べ、久しぶりのベッドで少し仮眠をとって、また出かけることになる。今日から期日前の投票日なのだ。

期日前投票は2月19日から2月21日まで。時間は8:30から20:00まで。租内地区の構造改造センターにて。

租内の期日前投票所







「不正のない住民投票を実現したい町民有志」の方々は中学生も参加する住民投票に不正が行われないよう、一緒に投票所と駐在所をまわり以下のような文章を手渡した。






夕方には町役場の前でデモンストレーションを行なった




この後、比川で自転車をお借りして、久部良地区で急遽行われることになった映画「はての島のまつりごと」上映会に伺った。

会場は「リストランテ テツ」さん
広間を無料で開放し、10人ほどの参加者にサラダ、ピザ、パスタなどを振舞ってくださった。またこの映画の監督も今日着、明日発という弾丸で与那国に飛んできて、参加者と撮影当時の話、現在の状況の共有などで上映後の話も盛り上がった。



与那国生まれの参加者の一人は「この住民投票の本当の問題は基地についてではなく、自治の問題だ。」という。「石垣などと合併を迫られた時、与那国町には自立ビジョンがあった。それが守られていない」

関連情報
沖縄タイムス
与那国住民投票:島の営み100年後も 民俗資料館の池間さん http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=103882

毎日新聞
与那国:陸自配備住民投票…期日前投票始まる http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20150219rky00m040002000c.html







2015年2月19日木曜日

2月28日収録の「しばけんヘルメのデモクラ紀行」スカイプ出演者決定!

1月からずっと、いろんな人と出演交渉を続けてきたのですが、なかなか最高の人が見つからず困っていたのですが、ついに日本語力も申し分ないKarinaさんが出て下さることが決まりました。ありがとうございます。

ヨーグルトのイメージが強いブルガリアですが、世界では「バラの国」と認知されています。2013年の国民投票で投票率が20%に落ち込んだ国ブルガリア。いったい何があったのでしょうか?番組で迫ります。

https://dmcr.tv/mypage/dmcr_spc.php?prog=kikou

与那国1日目

石垣からフェリーに揺られて、4時間半。
与那国島の西の端、久部良港についた。

港から市街地に出るバスまでに少し時間がある。
港から見える西崎灯台に、最西端の碑があるということで船で出会った大学生と行くことにした。


二人で灯台までの道のりを歩いていると、草を食んでいる放し飼い?にされた馬が現れてびっくりした。興味があるので喜んで近づいていくのだが、動物園のように柵がないのでどこまでも近づくことができる。柵があればそこに寄りかかるようにしてギリギリまで近づこうとするのだが、柵がない状況では僕と馬は一対一。向こうはこちらを気にはしているようだが、恐れてはいないようだ。近づくにつれ、むしろ僕の方が恐ろしさを覚えるようになる。僕の好奇心は所詮柵に守られたものでしかなかった。

少し進むと、一台の車が寄せてきて「乗っていくか?」とおじさんが声をかけてくれた。港を出るときに「ヒッチハイクでもしてみる?」なんて二人で話していたので、引き寄せたのかと思うような偶然のお誘いに、二人で喜んで乗せてもらった。


高校卒業の時に買った、大きな日本地図と世界地図。
日本地図の行きたいところに一番に書き込んだのは、日本の端の4箇所。
その一つが与那国島だった。


この碑を前にして、昔インターネットで「この島」を検索した日を思い出した。
そして意図せずに当時の一つの思いがかなったことを知った。


時間通りにバスはやってきて20分ほどの道のりをひたすら走った。青い海と南国の植物に心踊り、賛成両派の幟やポスターなどにまた興奮した。いつからか僕は住民投票フリークになってしまっているようだ。






島には信号が二つしかないそうだが、その二つをバスの中で見つけて嬉しかったのと、探す楽しみがなくなってしまって、ちょっと残念な気持ちになったのもまた正直な気持ちだった。


租内という町の中心地について、
店を見つけてまず、新聞を買おうと思い、
「新聞ありますか?」と聞くと「ウルシンブンですか?」と聞き返された。
「ウルシンブン?」これは「売る新聞」のことだとはすぐに理解できたが、「売らない新聞があるのだろうか」と戸惑いを隠しきれなかった。「新聞を売っているところはありませんか?と聞くと「ないんじゃないかな。でも民宿とかそういうところなら読めると思うよ。」と教えてくれた。

大学生は宿に行き、僕は宿を探すためここで別れることになった。彼は1日観光して次の日には石垣島に帰るらしい。

さて、僕は宿を探さなくてはならない。目当てにしていた宿は予約がいっぱい。大学生のところにも空きはない。探し回りたいが、小さい島と言っても周囲は30km以上あるので移動するには足が必要だ。レンタカー屋が近くにあることが分かったので、レンタルの自転車のことなどを訪ねに行くと「キャンプ場がある」ということを教えてくれた。今日はどこも宿がいっぱいだということで、幕営料も500円、そこに泊まることにした。

市内を無料巡回バスが走っているが1日に7本しかない。そのバスがちょうど止まっていたので、キャンプ場に行くかについて尋ねると、さっき港から市内まで送ってくれたのバスを運転していたのと同じおじさんで「このバスはキャンプ場の方には行かないから、次のバスに乗れ」という、その言葉に続けて「さっき、これを忘れなかったか?」と三脚を手渡された。この三脚には見覚えがある。大学生が持っていたやつだ。次のバスまで少し時間があるので、彼の宿まで届けに行った。ロビーに彼と観光客らしき、おじさんがいた。おじさんは与那国に25回も旅行に来ていて今回の住民投票に関して聞くと、「僕たち外部の人たちはとやかく言うべきではない。この島に基地ができるわけだから彼らの選択を尊重するべき」と答えた。「とやかく言わない」これが彼にとってのこの島への愛の形なのだろう。

次のバスというのは、その日の最終バスだった。キャンプ場が変なところでももう後戻りはできない。この追い込まれている感じは嫌いではないが、不安も少しあった。

島は起伏が激しく子ども遊園地のジェットコースターくらいの高低差がある。「自転車で島を周ろうと思います」と言うとみんな口を揃えて「やめたほうがいい」という理由もわかってきた。

移動の疲れとバスの心地よい揺れでウトウトしているとキャンプ場のある比川地区に着いた。そこには「共同売店」というミニスーパーがあったので、キャンプ場の情報を聞くために訪ねてみた。するとここからの行き方や管理人がいないようなので、キャンプ場の使い方などまで丁寧に教えてくれた。ふと横に目をやるとなんと「売る新聞」を発見して残りの一部を購入。この共同売店には新聞を置いているということで、毎日新聞の取り置きをお願いすることにした。

八重山毎日新聞 17日の一面。


住民投票のことなど聞きたかったのだが、日が暮れるまでに場所を確認しておかなければならない。「場所を確認してまた帰ってきます」と告げて店を出た。

キャンプ場まではスーパーから歩いて3分ほど。海の音と風の音が気持ちいい芝生の綺麗なところだった。ここは日本で最も西の島。日が暮れるのも遅い。2月だが18時を過ぎていたがまだ明るくて助かった。そこで荷物の整理をしていると、スーパーで会った女性が「寒いと思うから」ということでテントと寝袋を持ってきてくれた。僕はどこでも寝られるようにと寝袋はいつも持ち歩いているが、テントを持ってきてくれたことはとても助かった。テントがあるだけで夜の熟睡度が全然違う。テントをありがたくお借りして、設営し共同売店に夕ご飯を調達に戻った。



僕が「住民投票を取材している」と紹介すると、そこの売店の方が「急遽、住民投票について考える集まりを今晩やることになったから来ないか?」というありがたいお誘いをいただいたので、二つ返事でそこに参加させていただくことにした。集まっていた方たちは長く基地建設に反対してきており、これからの最後の5日間をどう戦うのかについて議論を重ねていた。みんな基地に反対する理由も違う、ここに住む理由も違う、職業も違う人たちが自治について考え、解りやすく情報を提供するにはどうしたらいいのか。結果がどうなるのか想像ができないが、島の未来のために何ができるのかが議論されていた。

夜の21時頃、島の防災警報が鳴った。迷い人だ。老人が家を出たまま帰らないというのは僕の地元でもよくあることで特段珍しいことではなく、気にも留めない。話を進めようとすると、集まったみんなが一斉に静かになって耳をそばだてて放送を聞いている。一人は放送をよく聞くために家を出た。迷い人の名前も放送されると「○○のおばーだ。」「どうしたんだろう」「心配だ」と異なる口から言葉が漏れる。そのうちお酒を飲んでいなかった一人は「探しに行ってくる」とバイクに乗って出ていった。「迷い人」の放送がここまで重要な意味を持つという1500人の町のコミュニティに衝撃に近い驚きがあった。

その日集まっていた10人近くの人の中に中学生も一人いた。今回の投票に「戸惑い」と「期待」の気持ちが両方あるという。友達と今回の基地建設について議論をするのかを聞くと「あまりしない」のだという。そういう話を避けるような雰囲気はあるかというと、「そんなことはない。○○とかはそういう話を持ち出したりもする。」という。いろんなメディアが中学生をめがけてインタビューしてくるのでそれには辟易しているという話もリアルな声だった。

ただ、どのメディアでもやはり中学生の投票権には注目している。これを機に若者と一緒に政治について考え、決定するという土壌が固まっていくことを望んでやまない。

パクチーのサラダ、立派なエビフライ、泡盛までご馳走になって結局、夜1時までお邪魔してしまった。

曇っていて月もないキャンプ場までの道は文字通り真っ暗だったが、時折、灯台の光が闇を照らした。


関連ニュース

沖縄タイムス
与那国 期日前始まる 陸自配備賛否の住民投票
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=103695

47NEWS(よんななニュース)
【Q&A 住民投票】 政策の賛否、直接問う 陸上自衛隊配備で実施の与那国町、中学生以上投票可
http://www.47news.jp/47topics/e/262136.php

琉球新報
<社説>与那国住民投票 島の将来見据えた選択を
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-239041-storytopic-11.html

八重山毎日
【陸自住民投票】きょうから期日前投票
http://www.y-mainichi.co.jp/news/26855/

イソバの会
みゃ~くからの応援!
http://isobanokai.ti-da.net/e7272767.html