2015年2月2日月曜日

「不適切な住民投票など存在しない」産経新聞社説への反論



【主張】与那国の住民投票 国の守りは委ねられない - 産経ニュース http://www.sankei.com/column/news/150201/clm1502010002-n1.html @Sankei_newsさんから



 軍の部隊をどこに、どれだけ配備するかは安全保障上の政策そのものだ。国民の安全と平和を守る政府が、責任を持って判断する。
 日本最西端の島、沖縄県与那国町で、陸上自衛隊の「沿岸監視隊」配備の是非を問うための住民投票が今月22日に行われようとしている。しかも投票資格は永住外国人を含む中学生以上の住民に与えるという。
 南西防衛の強化は、中国の軍事拡張から領土・主権を守る上で緊急課題となっているのに、その取り組みが阻害されかねない。この住民投票は極めて不適切だ。
 住民投票は町議会が制定した条例に基づく。投票結果に法的拘束力はないが、反対多数となればさまざまな悪影響が予想される。

不適切な住民投票など存在しない。国民の安全と平和を守るために政府がいるのに、「国民」である与那国の人たちの意見を聞かずに自衛隊の配備を行う事を決めてきた今までのに問題がある。国民の意見を無視した「国策」などあり得ない。
 陸自は与那国島に、付近の艦船や航空機を見張る第303沿岸監視隊を平成27年度末までに配備する計画だ。27年度予算案には駐屯地用地の取得費が含まれる。与那国は国境の島であり、防衛上の要衝だ。2千メートル級の空港を有し、台湾まで約110キロ、尖閣諸島まで約150キロに位置し、陸自を配備すること自体が、侵略を防ぐ抑止力となる。

なるほど。基地賛成派のこの意見に同意はしないが、理解はできる。

 安全保障や原子力発電など国の基本政策に関わるテーマを、住民投票に付するのはおかしい。そのような権利や権限は本来、地域住民や自治体にはないものだ。

国策だからと言って、有無も言わせずに進める権利はない。「本来」と書いてあるのだがその根拠はどこにあるのか。本来は主権者である国民(そこに住む住民)こそが、重要な国策に関わるテーマを決めるべきなのだ。「主権者」なのだから。

 ただ、投票結果に法的効果がなくても、政治的効果が及ぶことは否めない。反対多数なら「住民の意思」を背景とした反対派の妨害活動が激化しかねない。
 現町長は反対多数の結果が出ても町は配備に反対しないが、非協力に転じざるを得ない立場だという。配備が遅れれば、南西地域を守る日本政府の覚悟は強くないと中国側がみなし、挑発を強めることも懸念される。

結果は当然、政治的効果が及ぶことになる。反対多数の結果が出ても、現町長は「配備に反対しない」というのは「選挙で勝ちさえすれば何をしても良い」という間接民主主義にあぐらをかいた行為である。町長は町民の代わりに政治をするのが仕事ではないのか?民意を無視するなら町長にとどまる資格はない。実際に埼玉県北本市では「新駅設置について」市長、議会がともに賛成だったにもかかわらず住民投票の結果が「反対」の方が多かったために住民の意見に従って、新駅設置を断念している。

 発達途上にある中学生に投票させるのは、民主主義のはき違えと言わざるを得ない。外国人を日本の防衛に関する公的な投票に参加させることは、憲法が定める国民主権の軽視といえる。
 有権者約1300人のうち中学生は約40人、外国人は約10人という。平成25年の町長選が47票の僅差の勝負となったことを考えれば小さい数ではない。

基地建設の問題は未来の世代に大きく影響する重大な決断である。だからこそ、若い世代である中学生も含めたより広い世代での議論を進め、投票させるということは非常に大きな意味を持つ。現に取材をしてきたスコットランドでの独立をかけた住民投票では、選挙権は18歳以上だが、16歳以上に投票権が与えられた。それにより、学校では議論が活発に行われ、独立についてのみならず、政治を身近に感じる若者を多く見てきた。さらに、その下の世代まで議論が広がっていたのだ。日本であっても20歳以上でも関心が薄く投票にいかない人がいるし、一方中学生でもしっかり学んで自分の意見を反映させてたいと思う人もいる。「発展途上」を理由に未来を担う中学生から一律に投票権を取り上げるべきではない。

外国人の有権者も非常に重要な問題である。基地ができれば、設置されるレーダーによる電磁波の危険性、騒音、事故、有事の時には標的にされてしまうことなどが懸念されている。いうまでもなく、この基地建設において日常生活で最も影響を受けるのは他でもない与那国の住民で、その影響は日本人にのみ及ぶものではなく、等しく外国人にもおよぶものである。住民投票の趣旨から考えれば、今回の件に関して外国人も投票ができるということは至極当然と言わざるを得ない。

 過去にも基地や原発をめぐる住民投票が実施され、混乱を招いた例がある。国も適切な住民投票制度のあり方を考えるときだ。

混乱しているのはむしろ住民投票や国民投票を行わない場合である。今現在、基地や、原発について、混乱が起きているのはどのようなケースか想像すればすぐに気づくのではないだろうか。原発再稼動や辺野古の新基地建設など、住民投票や国民投票にかけずに、強行するからこそ混乱が起こっているのだ。現に新潟県旧巻町や、長野県作三重県海山町の住民投票においても、長年に及んだ混乱を治めているのだ。


与那国で実際にどんな方々がどんな議論をしているのか。
2月22日の投票日の前後17日から26日まで現地からレポートします。