2017年4月10日月曜日

20年後、子どもたちの貧困問題 -格差社会を終わらせよう!- 季刊『社会運動』


季刊「社会運動」が4月15日から発売になります。

私はこの本を書いてらっしゃる阿部彩さんのインタビュー記事を書かせていただいております。阿部先生のデータや海外の事例を基にした問題提起は、日本の子どもの貧困解決のために、根本的意識の転換が必要であることを示しています。

他の方の論も合わせて読むことで、見えていなくても確かに存在している「子どもの貧困」を包括的に理解できる一冊となっていますので、ぜひ手に取ってみてください。


 内容紹介

●「子どもの貧困」とは「貧困状態にある家庭の問題」
子どもの6人に1人が相対的貧困状態にあるという。これまで「見えない貧困」と言われてきたが、少しずつ支援の輪が広がり子ども食堂も全国各地に広がりつつある。だがそもそもは「家庭が貧しいために、子どもが貧困状態に置かれている」のであり、本来、支援すべきは家庭そのもののはずだ。
●20年後、すべての子どもは大人になる
少子高齢化と人口減少が急速に進む日本の今後は極めて暗い。わずか8年後の2025年には国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という「超・超高齢社会」を迎える。65歳以上の人口は3500万人を突破する一方で、15歳〜64歳の生産年齢人口は7000万人まで落ち込む。
●子どもの貧困がもたらす大きな社会的損失
貧困状態にある子どもは貧困の連鎖に巻き込まれる。自己評価や学習意欲が低下し進学や就職への期待も下がる。さらに非正規社員や失業者・無業者が増え、1人あたりの生涯所得も大きく減少する。社会保険料や年金を納入できなくなる人びとや、生活保護受給者も増えるだろう。
●「自己責任」社会から「社会的貯蓄」社会へ
そこで阿部彩氏は「子どもの貧困対策は(社会的な)投資」と考えようと主張する。衣食住の提供にとどまらず、成人するまでの20年という長期的観点で支援政策を考えるべきなのだ(本誌84頁)。
井手英策氏は、これまでのように「自分のために貯蓄」するのではなく「社会に蓄える」という発想の転換を訴える(100頁)。
また、高負担によって「子どもの幸福度先進国1位」を実現したオランダというモデルがある。リヒテルズ直子氏の報告をお読みいただきたい(117頁)。
(市民セクター政策機構専務理事 白井 和宏)

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目次

特集 20年後、子どもたちの貧困問題
格差社会を終わらせよう!

今から10年前
FOR READERS
「貧困は自己責任」と放置すれば日本は危機的状況になる

(I)女性、若者たちの「現在」

すべての少女に「衣食住」と「関係性」を! 女子高生サポートセンターColabo代表 仁藤 夢乃
なぜ、女性は貧困なのか―3人の事例から考える ノンフィクションライター 飯島 裕子
企業は激変し若者は貧困を強いられた NPO法人ほっとプラス代表理事 藤田孝典

(II)子どもたちのための「未来の創り方」

福祉の限界を超える 町民すべてが生涯現役 藤里町社会福祉協議会会長 菊池 まゆみ
生きづらさを抱える若者を地域で支援する NPO法人リロード、ワーカーズ・コレクティブはっぴいさん
貧困対策に必要なのは連帯への意識転換 首都大学東京教授 阿部 彩
社会の分断を消す選択肢をつくる 慶応義塾大学教授 井手 英策
オランダの子どもはなぜ「幸せ」なのか 教育・社会研究家 リヒテルズ 直子

(連載)
悼みの列島 日本を語り伝える第3回
信州に遺る満州に渡った人びとの思い ライター 室田 元美
おしどりマコの知りたがりの日々・レッツ想定外! 第6回
ドイツの脱原発の動きは次のステージへ 芸人・記者 おしどりマコ

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出版社からのコメント


貧困状態にある子どもは貧困の連鎖に巻き込まれます。自己評価や学習意欲が低下し、進学や就職への期待も下がります。さらに非正規社員や失業者が増え、1人あたりの生涯所得も大きく減少します。
もはや子どもの貧困対策は急務の問題です。「貧困は自己責任」として放置すればやがて日本社会全体が危機的状況になります。そうならないための方法をご一緒に考えてみませんか?