2017年11月29日水曜日

護憲派による護憲派のための「9条論争」


憲法改正国民投票が、いよいよ現実味を帯びてきていて、これから議論がどんどん繰り広げられてきます。

この本は「改憲か、護憲か」と言う論点ではなく、所謂「護憲派」の中で、論議の的になっている点を掘り下げています。


「自衛隊の存在は合憲か」
「9条は戦争への歯止めになっていると考えるか」
「所謂護憲派から新しい9条を制定すべきか」
など誌上討論という形で、他の人と絡めて質問をしていくので、互いの意見の違いがはっきりと分かります。そして、自分の立ち位置と、他の人の考えを知るとても大きな助けになると思います。

国民投票の結果は「多数決」で決まります。この時「正しい選択」を多数がするとは限りません。この「正しい選択」とは誰の視点に立つかによって変わってきます。多数を得るには多くの「共感」を得なければならず、それを得るためには相手の視点に立って、対象(9条)を見つめ直すしかありません。

護憲派同士で意見の違いから排除し合うのは「護憲派」にとって、得策ではありません。護憲派が「9条」について建設的に議論を始める前に、相手の視点も理解する上で、最良の一冊だと思います。

杉田 敦 法政大学教授、辻元 清美 衆議院議員、白井 和宏 市民セクター政策機構、伊藤 真 弁護士、今井 一 ジャーナリスト、想田 和弘 映画作家

今回、取り上げられている方々の単著を買い揃えて読み較べるよりも、まずはこの雑誌を読まれることをお勧めします。


 
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内容紹介

驚くことに、朝日新聞(2016年9月7日朝刊)が報じた世論調査によれば、憲法改正に「賛成」「どちらかと言えば賛成」の賛成派42%、「どちらかと言えば反対」「反対」の反対派が25 %、「どちらとも言えない」中立派が33%と、賛成派が反対派を倍近く上回っていた。しかも改憲賛成派の多くが、第一に「憲法九条の改正を求める」という結果だった。
将来、国民投票が行われた場合、「どちらとも言えない」中立派の意思がどのように変化するかが、「九条」の命運を決める。戦争への道を繰り返さないために、今こそ「私たちは九条をどうするのか」を徹底的に議論すべき時に来ている。
しかし、「憲法とは何かを考え、自分の意見を持ち、他者と議論すること」は、容易でない。さらに、中立派にも響き、賛同を得られる言葉や論理を持つためには、どうしたらよいのだろうか。その契機とするための試みが今回の企画です。
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目次

特集 STOP THE WAR!
護憲派による「新九条」論争

FOR READERS 護憲派が九条を議論する場を作りたい

憲法九条を巡る「解釈改憲」の歴史

「新9条」を創る 映画作家 想田 和弘

国民投票は九条を甦らせる ジャーナリスト 今井 一

憲法は魔法の杖ではない 弁護士 伊藤 真

改憲の中身こそ議論すべき 衆議院議員 辻元 清美

九条は立憲主義の原理を示す 法政大学教授 杉田 敦

九条を巡る基本用語集

悼みの列島 日本を語り伝える 第2回
花咲く南房総に戦跡を訪ねて ライター 室田 元美

おしどりマコの知りたがりの日々・レッツ想定外! 第5回
社会運動には笑いの技術が有効でしょ 芸人・記者 おしどりマコ

道場親信さんが託してくれたもの
『「戦後日本の社会運動」と生活クラブ』刊行によせて

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